|
ATP依存的なヒトRISC形成過程 |
![]() |
siRNAやmiRNAなどの小さなRNAは、タンパク質の設計図としては働きませんが、標的となる遺伝子の発現を調節することで、様々な生命現象を緻密に制御しています。小さなRNAが機能するためには、Argonauteと呼ばれるタンパク質を中心とする複数のタンパク質と複合体を形成することが必要です。 私たちは、これまでショウジョウバエをモデルとして、このような複合体が作られる複雑な過程を詳しく調べてきましたが、今回初めてヒト細胞を用いた解析を行いました。その結果、ヒトでもショウジョウバエと同様に、ATP依存的に複合体が作られること、そしてmiRNAが複合体を形成するためには、特定の領域にミスマッチが必要であることが分かりました。 この性質はヒトに4種類存在するArgonauteすべてに共通のものでした。また、ミスマッチを持たないsiRNAの場合には、4種類のArgonauteのうちArgonaute2のみでしか効率よく複合体が形成されないことが明らかになりました。 これらの知見によって、小さなRNAの中に存在するミスマッチが果たす役割が、ショウジョウバエからヒトまで広く保存されていることが明らかになったと同時に、ヒトの様々な臓器や細胞種において有用に働く小さなRNAの新設計手法につながるものと期待されます。 |
ATP-dependent human RISC assembly pathways |